お悔みの手紙の書き方やマナーを、切手や封筒の選び方から構成まで解説

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知人や友人が無くなった時、お通夜、お葬式に出席できない場合に書くのがお悔みの手紙です。お悔み状と呼ばれることもあります。

お悔みの手紙には数々のマナー、そして構成にもルールがあるのですが、中々難しいですよね。相手を思いやり、失礼のないようにしなければならないとは言え、頻繁に書くものでもないですからね。

というわけで本記事ではお悔みの手紙の書き方やマナー、例文をご紹介いたします。ビジネスなどの改まった場面でのケース、そして親しい友人相手に書くケース、それぞれご紹介いたします。

お悔みの手紙とは?

前述の通り、お悔みの手紙とはお通夜や葬式に出席できない場合、お悔みの気持ちを込めて出す手紙のことを指します。

訃報を知ったら時期を逃さないようにすぐに書くのが基本です。少なくとも故人が無くなってからの7日間(初七日)には出すようにしましょう。

お悔みの手紙の書き方、構成

それでは、ビジネスや恩師など、つまり改まった場面での構成について解説していきます。

  1. 主文
  2. 末文
  3. 後付け

基本はこの構成です。手紙と言えば頭語や時候の挨拶を盛り込むのが一般的ですが、お悔みの手紙の場合はいずれも不要です。自身の近況報告も書かず、いきなり本題に入って大丈夫です。

ビジネスや恩師などの改まった相手

主文

○○様が急逝されたという悲しいお知らせに思わず言葉を失いました。長い間ご病気もなく、大変お元気そうでいらしたのに本当に信じられない思いです。ご家族様のお悲しみはいかばかりかと存じます。

 そちらに伺い御霊前にご挨拶申し上げたい所存ですが、あいにく遠方のためそれがかないませんことをどうかお許しください。 

 心ばかりの御香料を同封いたしました。どうかご霊前にお供えくださいませ。

末文

 まずは書状にて○○様のご冥福をお祈りいたします。   (後付け略)

はい、例文です。前述の通り主文から書き始めて大丈夫です。

主文のポイントは以下の通りです。

  1. 不幸の知らせに驚く
  2. 亡くなったことを悲しむ
  3. 相手に同情を寄せる
  4. お通夜や葬式に行けないことを謝る
  5. お香典など送るのもがある場合はその旨を書く

1~5の順番に書くと自然な文章になります。

お通夜や葬式に行けないことを詫びる際は言い訳がましくない範囲で、行けない理由を簡単に書きましょう。お香典など送るものがある場合は、必ず主文の最後に書くようにしてください。でないと

「亡くなったのですね。とりあえずお香典送りますね」といった感じで雑な印象を与えてしまいます。

改まった相手へ書く場合は感情をあまり表に出さず、マナーに則って丁寧に書きましょう。

末文は締めの言葉なので、「ご冥福をお祈りします」といった文を書きましょう。

【例】
・ まずは書中にてお悔やみ申し上げます
・心よりご冥福をお祈り申し上げます
 
なお、結語として「合掌」を使用していますが、あってもなくても大丈夫です。

知人、友人などの親しい相手

次は、知人や友人など親しい相手への書き方を解説いたします。

とは言え、基本の構成やマナー、ポイントは変わりません。違う点と言えば、親しい間柄であるからこその文を書くことができるという点でしょうか。

  • 故人との思い出
  • 相手の心に寄り添った文

これらを盛り込めるのは強みですね。より気持ちのこもったお悔みの手紙が書けます。それでは例文です。

(主文)

 ご主人が逝去なさったこと、心よりお悔み申し上げます。

長い間辛い治療にも耐え、先日お会いした時はとても元気そうでしたのに悔しさで胸が張り裂けそうです。どんな時でも希望を捨てない旦那様のお姿に私自身勇気をもらっていました。

遠方のためお見送りできませんが、後ほど必ずお線香を挙げに伺います。

(末文)

○○さん、どうか気を確かに持ってください。耐えられないと感じたらいつでも電話してくださいね。

はい、例文です。親しい相手に書く場合も頭語、前文は不要です。

文を見てみるとかなり砕けた文という印象ですね。後半に至っては語りかけるように書いてあります。確かにお悔みの手紙にはテンプレートが存在しますが、親しい人が相手であれば話は別です。多少形を崩してでも相手を最大限励ます文を書きましょう。

そもそもお悔みの手紙は自分の気持ちを伝えるためのものですからね。

故人との思い出や人柄を褒めると供養にも繋がりますので、交流があった場合は積極的に書いていきましょう。

ただし、子供を亡くした親へ手紙を送る場合は思い出を書いたり、安直な励ましの言葉は止めておきましょう・・・。子を無くした親の悲しみは想像を絶します。「見守っています」くらいのスタンスで書くのがいいでしょう。

お悔みの手紙のマナー

便箋、切手、封筒の選び方

便箋と封筒は白で無地のものを選びましょう。イラストや模様が入っているものはお悔みの手紙に使うには不適切です。また、必ず縦書きのものを選ぶようにしましょう。横書きの手紙はカジュアルな印象を与えてしまいます。

切手も派手なものは避けましょう。弔事専用の切手を使うのが一番いいです。

ペンは薄墨か黒を使う

ペンは薄墨の筆ペンを使うのが理想とされています。しかし、すぐに手に入るとも限らないので近年では黒のボールペンや筆ペンを使っても失礼には当たらないとするのが一般的です。

色付きのペンや蛍光ペンは勿論使用厳禁です。

忌み言葉を使わない

手紙には、使ってはならない忌み言葉が存在します。不吉さを感じさせる言葉は使わないように気を付けましょう。

【忌み言葉一覧】忌み言葉の意味、例を解説!葬儀、結婚式などでは必ずチェックしましょう! – 弱い男の歩き方 (yowaaruki.com)

お悔みの手紙では以下のような言葉が忌み言葉とされています。

 たびたび、ますます、重ねて、重ね重ね、さらに、引き続き、次々、追って、死ぬ、死亡、死去、生存、生きる、嬉しい、苦しい、楽しい、穏やか、再び、再三、繰り返す、しばしば、いよいよ、待ちに待った

不幸が続くことを想像させる「重ね重ね」や、「楽しい、嬉しい」などの言葉は忌み言葉です。他にも死を連想させる言葉や「いよいよ」「待ちに待った」などの言葉も不謹慎なので使えません。

追伸は使わない

お悔みの手紙では追伸を使うことはできません。追伸とは、本文の後に追加で文を足すことを指します。同じ意味を持つPSも同様に使えません。

なぜなら、お悔みの手紙では「不幸が続くこと」を連想させる要素はタブーだからです。必要なことは本文中に書ききってしまいましょう。

便箋は1枚に留める

使う便箋は1枚に留めましょう。書きたい内容が多くとも何とか1枚に収めてください。

理由は追伸を使ってはいけないのと同様です。紙が複数あるのは「不幸が重なること」を連想させるからです。二重封筒を使うのも控えましょう。

相手の気持ちに寄り添うことが大切

以上がお悔みの書き方です。お付き合いいただきありがとうございました。

しかし、なにより大切なのは相手の気持ちに寄り添うことです。

親しい人を亡くした悲しみは計り知れません。そんな中、少しでも相手の支えになれるような手紙を書くことができたら素敵ですよね。

大切なあの人の心を支えるためにも、ぜひ書いてみてくださいね。

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